
可塑性グラウト増深工法
- 課題
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港湾・海洋建設技術・浚渫技術
- 技術
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土木
重力式岸壁・護岸の法線を変えずに増深する技術
可塑性グラウト増深工法は、(国研)港湾空港技術研究所と(一社)日本埋立浚渫協会との共同研究において開発し、(国研)港湾空港技術研究所の委託研究制度である「革新的社会資本整備研究開発推進事業」において実用化した重力式岸壁・護岸の増深技術です。
工法概要
捨石マウンド部に可塑性グラウトを注入・固化することにより、ケーソン等の躯体を支持する改良体を形成した後、ケーソン前面の捨石を掘削します。
可塑性グラウトとは自重では流動せず、加圧や振動により容易に流動するグラウト材であり、空隙の大きな捨石の注入固化の問題を解決しました。さらに水中不分離性を有し、水質汚濁を防止します。
工法概要図
施工状況
工法の特徴
- 岸壁法線を変えることなく2~3mの増深が可能です。
- 施設の限定的な使用が施工中も可能です。
- 現状の増深工法よりも安価となることが期待できます。
- 既存ストックの有効活用が図れます。
適用条件
- 改良体の形成が可能である捨石マウンドの厚さがある。
- 捨石マウンド内に砂や粘土などの夾雑物が少ない。
(夾雑物が多い場合には事前に除去が必要です)
特許
特許第5468052号:重力式構造物の増深工法及び重力式構造物((国)港湾空港技術研究所と(一社)日本埋立浚渫協会の共同特許)
特開2024-102714:夾雑物吸引方法、及び捨石マウンド内夾雑物吸引システム
表彰・評価証等
令和6年度日本港湾協会 論文賞
ダウンロード資料
以下のリンクから、関連資料をダウンロードできます。本資料は、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所の委託研究として、五洋建設株式会社、東洋建設株式会社、東亜建設工業株式会社、若築建設株式会社、あおみ建設株式会社、株式会社本間組、みらい建設工業株式会社、りんかい日産建設株式会社が実施した革新的社会資本整備研究開発推進事業の成果を取りまとめたものです。
工法・技術に関するお問い合わせ
株式会社本間組 土木事業本部 技術部
FAX : 025-223-5040