ポンプ浚渫船における低周波音対策

環境 海洋土木技術

Made in 新潟 シニア技術:22D1013

低周波音を抑えた環境配慮型施工

「ポンプ浚渫船における低周波音対策」は、大型ディーゼルエンジンを搭載した浚渫船が発する低周波音を軽減させるための技術です。本間組所有の「第五越後」では、特殊サイレンサーをメーカーと共同開発し、可聴音から低周波音まで幅広い周波数帯での音を抑制。周辺環境や住民への影響に配慮した施工を実現しています。

メリット

  • 浚渫作業時のエンジン排気音を広範囲の周波数帯で低減
  • 低周波音による振動や不快感を軽減
  • 周辺住民や環境への影響に配慮した施工が可能
  • 特殊サイレンサーによる高い消音効果を実現

技術詳細

幅広い周波数帯の騒音対策技術

本技術は、大型ポンプ浚渫船から発生する低周波音※を含む幅広い周波数帯の騒音対策技術です。

低周波音はバスのディーゼルエンジンや工場のボイラーなど、私たちの身近なモノが発生源となることがあります。本間組が所有するポンプ浚渫船「第五越後」は、主機関として6,000馬力の大型ディーゼルエンジンを採用していますが、大型ディーゼルエンジンの低周波音を含む幅広い周波数帯の排気音に対してメーカーと共同開発した特殊サイレンサーにより音源対策を実施しています。

このサイレンサーにより第五越後の排気音は大幅に低減され、周辺地域に配慮して施工を行っています。

※低周波音とは

人間の耳は20Hz~20,000Hzまでの周波数の音を聞き取ることができるとされていますが、その中でも100Hz以下の音を「低周波音」と呼びます。

この「低周波音」が大きいと音は聞こえないのに戸や窓がガタつくなどの物理的影響や特に敏感な人に対しては気分がいらいらするなどの心理的影響、頭痛がするなどの生理的影響を与えることがあると言われています。

特徴

  • 複数の消音技術を組み合わせることで、可聴音から低周波音までの幅広い周波数帯の音を低減しています。
  • サイレンサーの設置により、低周波音の低減効果が確認されています。
  • サイレンサー設置後、定期的に調査を実施して騒音対策技術の効果を確認しています。

施工実績

  • 新潟港(西港地区)航路泊地浚渫工事(その2)   国土交通省北陸地方整備局
  • 酒田港北港地区泊地(-13m)浚渫工事      国土交通省東北地方整備局
  • 金沢港(大野地区)泊地(-13m)浚渫外1件工事  国土交通省北陸地方整備局

使用船舶

工法・技術に関するお問い合わせ

株式会社本間組土木事業本部 技術部 TEL : 025-229-8440 FAX : 025-223-5040

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