藻場造成システム
環境 海洋土木技術
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人工藻場で海の環境と生態系を再生
藻場造成システムは、減少が続く海藻群落を人工的に育成することで、海の環境を回復させる技術です。母藻を海底のブロックに固定・移植する方法により、大水深でも安定的に育成を促進。植食動物による食害を考慮した設計で、速く確実な繁茂を目指します。水質浄化や酸素供給、生物の生息環境の整備など、持続可能な海洋づくりに貢献します。
メリット
- 減少した海藻群落を人工的に整備
- 海洋の生物生産力を回復
- 水質の浄化能力を向上
- 酸素の生産能力を回復
- 植食動物による育成阻害に対応
- 大水深(約15m以深)での育成に対応
- 根固定方式で速く確実に繁茂
技術詳細
人工的に海藻を育成することで、良好な自然環境の保全と生物生態系に配慮した海岸整備を目指す技術
近年、日本近海の環境変化による植食動物の増加や水質の悪化により、海藻を含む海藻群落は極端な減少傾向にあります。このような背景から、水環境回復の試みとして、海藻群落を人工的に整備し、「海洋の生物生産力」、「水質浄化能力」、「酸素生産能力」を回復させる試みを行っています。
当社では、
[1]大水深(およそ15m以深)における育成
[2]初期育成の際の植食動物(ウニ・サザエ等)による育成の阻害を考慮し、
[3]速く確実に繁茂させる方法として、
根固定方式による母藻移植方式を採用しています。
造成手順

試験状況
- 母藻設置(藻場造成ブロック)
- ブロック設置
試験概要[1]
| 場所 | 宮城県唐桑町漁港 |
|---|---|
| 開始時期 | 平成11年12月~ |
| 対象海藻 | アラメ、コンブ |
| 設置水深 | h≒-4.0m |
| 目的 | 漁場の環境整備、食用コンブ育成策など |
試験概要[2]
| 場所 | 新潟県両津市鷲崎漁港 |
|---|---|
| 開始時期 | 平成10年10月~ |
| 対象海藻 | ツルアラメ |
| 設置水深 | h≒-10.0m |
| 目的 | サザエ・ウニ餌供給、食用(板アラメ)の育成策として |
- 海中設置後 5ヶ月
- 海中設置後 5ヶ月
- 中設置後 3年後
- 海中設置後 3年後
工法・技術に関するお問い合わせ
株式会社本間組土木事業本部 技術部 TEL : 025-229-8440 FAX : 025-223-5040