建設現場運営の最終判断が作業所長の仕事
これからも地域の人の喜ぶ顔が見られる仕事がしたい

土木事業本部 土木部 工事課
寺島 勝利

1994年4月 入社
工学部 土木工学科 卒

私の仕事

農業用水路トンネル掘削工事の作業所長を担当しています。この工事は、明治時代に人力で掘削された既存水路トンネルの老朽化に対応するために、地域住民の要望で事業化されたと聞いていますので、地域の期待に応えるという使命感を持って取り組んでいます。
通常、トンネル工事は掘削・吹付け機械を入れ替えて工事を進めるのですが、今回の工事はトンネル坑内のスペースが狭く、機械の入れ替えが速やかに行うことができないため、「在来工法」という木製矢板で岩盤を固定する工法が採用されています。

志望動機

高校生の時、遊びに行った場所の海岸沿いに高速道路の高架橋が建設中でした。高速道路を支える橋脚がいくつも海からそびえ立つ様子を見て、凄い技術だと感激したことを覚えています。漠然と「ものづくり」に関わり、人の役に立つ仕事がしたいと考えていたこともあり、大学では土木の道へ進みました。建設関係の仕事の中でも自分は1日中机の前で座って仕事をするより、外で働く仕事の方が性に合っていると思い、ゼネコンの施工管理を志望し、当時の教授に相談すると本間組を紹介されました。調べてみると本間組は高校時代に見た橋脚工事にも携わっていたことを知り「自分も入社して、あんな工事をしたい!」と思い、志望しました。入社直後は港湾工事を担当していましたが、以降は陸上工事を担当する機会が多くなり、現在に至っています。志望のきっかけは港湾工事でしたが、日々自分の目で確かめながら仕事ができる面白さもあり、今では陸上工事の方が自分に合っているのではないかと感じています。

仕事内容

私は施工計画の策定をはじめ安全・工程・品質・予算等の統括管理、発注者との協議・打合せ、地域住民への対応などが主な仕事です。工事の進捗はどうか?なにか問題は起きていないか?コストは?作業所員・協力業者の様子は?発注者・地域の要望は?と常に全体の状況を把握しながらベストな「判断」を積み重ね、現場運営の舵取りをしています。作業所長と担当者との大きな違いは「最終的な判断」を行うか否かです。所長はその「権限」を持つと同時に「責任」も負います。
若手社員の指導育成も大切な仕事の一つです。私は若手に自主性を持たせ、自分なりに考えさせるように心がけています。自分で考えて実施し、上手くいっても失敗しても自ら振り返ることで経験値の付き方が大きく変わってきます。たとえ小さな仕事でも任されることで達成感にも繋がりますしね。

求められる能力

作業所長は工事のパーツパーツでなく、最初に図面を預かった時から竣工を迎えるまでの流れをイメージする能力が求められます。自身の経験を駆使し、事前に想定される問題点を1つ1つ潰し、滞りなく進む計画を最初に立てなくてはいけません。そのイメージ力は一朝一夕に身に付くものでなくの現場を経験することによって養うことができます。「段取り八分」という言葉があります。段取りをしっかりしておけば、その仕事は8割完了したのも同然という意味です。実際は自然相手の仕事なので突発的な課題が発生し一筋縄に行かない場合が多いですが、具体的なイメージと計画・準備をしっかりと行なっておくことで、そういった問題にも対応することができます。

やりがい

やはり完成時の達成感は何度味わっても薄れることがない大きなやりがいです。もう1点、地域の方が喜んでいる姿を見た時は、苦労が吹き飛ぶ瞬間ですね。以前、岩手県でトンネル工事を担当しました。掘削工事の最終段階になると「貫通式」という式典が行われます。岩盤を突き破って貫通し、光が差し込んだ時には地元町長はじめ発注者、協力業者といった参加者全員が坑内会場で万歳三唱をしていました。すると貫通した反対側からも子供の声が…。なんと地域の小学生が集り「バンザーイ」と声高らかに貫通を祝福してくれていたのです。当時の上司(所長)は事前に知っていたそうですが、私や他の担当者にとってはサプライズ演出でした。さすがに目に熱いものが込み上げて来ましたね。「このトンネルは地域の50年来の夢だった」と町長からの挨拶もあり、待ち望まれていた整備事業に携わることができ、この時のことは強く印象に残っています。

将来の目標

これからも地域の人に喜ばれるものづくりに携わりたいと思います。今後も橋やトンネルといった構造物の新設工事を担当したいですね。また、昨年所長を勤めた工事が発注者から優良工事として表彰されました。発注者から評価される施工を今後も目指したいと思ったことはもちろんですが、その工事では盛土を敷き均すブルドーザーにGPSで管理された装置を取り付け、機械制御により施工品質の向上を図る情報化(ICT)施工を行った工事でした。これから更に情報化技術が発達する中で、その時代の流れに遅れを取らぬよう新たな知識を取り入れ、活用していきたいと思っています。

学生へのメッセージ

昔から本間組は、人が良く紳士的な社員が多いと他社の方々から言われています。経験豊富な先輩がたくさんいて親身に指導して貰えます。技術の面で言えば、港湾から陸上まで様々な工事を担当することができ、技術者として高いスキルを身につけることができる環境があります。あなたの活躍するフィールドが当社であれば非常に嬉しく思います。一緒に働ける日を待ち望んでいます!真剣に将来を考え、残りの学生生活でしかできないことに取り組みながらも就職活動頑張ってください。

これまでの経歴

1994年4月
入社、離岸堤・浚渫工事に従事
1996年~1997年
河川災害復旧工事に従事
1998年~2006年
橋梁、下水道他数々の陸上工事に従事
2008年~2010年
和歌山県、岩手県でトンネル工事に従事
2011年~2015年
空港地盤改良、鋼製砂防堰堤工事などに従事
2016年
新潟市の道路整備工事で新潟市優良工事表彰受賞

私のある1日

7:30
出社
8:00
朝礼
8:15
現場巡視
9:00
作業所で予算検討
10:00
発注者打合せ
12:00
昼休憩
13:00
協力会社職長と打合せ
13:30
現場巡視
14:30
発注者への提出資料作成
17:00
夕礼(作業所内打合せ)
18:00
退社

OFFショット

最近料理が趣味になりました。週末のお昼ごはんは私が担当。家族からは大変好評を得ています。